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別れられない理由

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恋愛テクニック

カウンセラーの平です。
日曜日の恋愛心理学を原カウンセラーと隔週で担当しています。

◎ ◎ ◎

恋愛のご相談でしばしばいただくのが、「すごく手のかかる彼(彼女)なのだけど、どうしても別れられない」というものです。
彼は浮気性で、仕事もせず、女性から女性へと渡り歩くようなタイプ。
家族や友だちは全員、「あんな男とは別れなさい!」と言うのですが、彼女ときたら、「でも‥‥」、「だって‥‥」となかなか決めることができないのです。

もちろん、この逆もあって、わがままで世話が焼ける女性に振り回されているのに、なかなか手を切ることのできない彼、というのもあるわけです。

こうした別れられない人々について、心理学的な見方をしてみると、「人間というのは、自分に利益がある状態は、なかなか手放すことができない」ということができそうです。
「自分に利益?」
前述のような状況で、どこに利益があるというのでしょうか。
「利益どころか、パートナーに利用されて、ソンばかりしているじゃないですか?!」と思う人も多いですよね。

ここで、あえて利益があるとするならば、それはパートナーである彼(彼女)がとても悪い人なので、その横にいるあなたは、少なくとも彼(彼女)よりは悪い人ではないといえることがあげられます。
もちろん、あなた自身が悪い人で、彼(彼女)を使い、それをごまかしているというつもりはまったくありません。
そうではなく、私の経験では、わがままで手のかかる彼(彼女)を好きになってしまう人の一つの特徴として、自分で自分の人生を決めるということや、なにかを決断するということがすごく苦手であるということがあげられます。
つまり、いま、自分が不幸な境遇にあることの“いいわけ用”として、この彼(彼女)が役に立つといえばいいでしょうか。
ですから、だれが見ても別れたほうがいいと思うような相手とすら、別れるという決断がなかなかできないわけです。

また、こんなに手がかかって、わがままな彼(彼女)と手を切ると、こんどはきっと「幸せになれるはず」と思いますよね。
ところが、その一方で、「自分は幸せにはなれないのではないか」とか、もっというと、「私は一生、幸せとは縁遠いのではないか」という思いが心の底にあったりします。
すると、この手のかかる彼(彼女)と別れたにもかかわらず、私は幸せにはなれないかもしれない。
だとしたら、それは自分のせいなんだ‥‥と、自分を責めざるをえなくなるわけです。

もちろん、それは真実ではなく、一つの恐れにすぎないのです。
しかし、その恐れがあるとき、私たちは「どうしても幸せになれない自分を、だれかに救ってもらいたい」と思います。
その思いはパートナーに投影します。
つまり自分も面倒を見てもらいたいという欲求が心の奥底にあるゆえ、もし、自分があのわがままな彼(彼女)を手放すということをすると、私も同じように自分の面倒を見てもらう人から見捨てられ、依存できる相手がこの世にだれもいなくなってしまうのだろうと思うわけです。

つまり、手のかかるパートナーを手放せないほんとうの理由は、「自分自身も手がかかる人間だ」という思い込みと、「そんな自分をだれかに面倒見てもらいたい」という欲求といえるのです。
もちろん、これは真実ではなく、一つの自己概念であるわけなのですが‥‥。
私たち人間は、なにもできない状況でこの世に生を受け、全面的に親に面倒を見てもらう幼児期を経て、その後、どんどん自立していき、面倒を見られる側から面倒を見る側へと移行していきます。
その経緯で、親の全面的な愛情を感じたのが幼児期であったとしたら、「愛を感じるためには、依存を満たしてもらわねばならない」と思うわけです。
私たち人間は、どうも、だれかに愛してもらったようにしか、人のことを愛せないようです。
そして、愛してもらったかどうかは、その人の認識によります。
つまり、愛されたという自覚がないと、愛してもらったことにはならないわけです。
どれぐらい深く愛してもらったとしても‥‥。

ところが、人というものは、自分がなんらかの理由で愛する側の立場に回ったとき‥‥、たとえば、子どもをもち、愛を与えるという立場になったとき、はじめて親が自分にかけてくれた愛情がわかるようになったという話はよく聞くものです。
私たちの中には「愛してもらいたい」という欲求があり、それが叶えられないときに傷つくようです。
でも、
それは愛というよりも“依存性”であるのです。
私の心理学の先生が『傷つくならば、それは「愛」ではない』という身もふたもないタイトルの本を書きましたが、これを言い換えれば、そこに依存性があるとき人は傷つくが、そこにあるのが愛ならば、けっして傷つくことはないということなのです。
「別れるのは相手を見捨てることではなく、双方が新しい人生を生きるチャンスを得ることなのだ」。
そう思うことができれば、決断は容易になるのかもしれませんね。
* * *

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パートナーとうまくいかないというご相談にあなたならどう答えますか(1)(根本)
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【基礎】転移と逆転移(大門)
【基礎】罪悪感と無価値観(池尾)
セカンド体質と心の癖(大塚)

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